電源高調波の抑制、力率改善による電力設備の安定と総合効率の向上を行います。
SC7による省エネ
SC7シリーズは、インバータと組み合わせて使用する、高調波抑制ユニットです。
SC7は、高調波抑制のために「入力電圧と入力電流が同相(力率=1)となるように制御」しています。
このため、電源高調波の抑制と共に、力率改善による総合効率の向上を行い、省エネルギー効果を見込めます。
効率アップの概要
電源設備効率 | 力率1制御による電源設備効率アップ |
遮断器容量 電線サイズ |
モータ電流低減,入力電流低減による配線機器容量の低減効果が期待できます。 |
インバータ効率 | インバータのコンバータ部(整流器)損失がないため、インバータ効率アップとなります。 |
モータ駆動電圧 | リアクトル方式のような電圧低下がないため、モータ駆動電圧を高く維持できます。 |
モータ効率 | モータ駆動電圧が高いため、モータ電流低減による効率アップとなります。 |
■必要入力容量の比較
インバータのみ:
必要入力容量=(√3×Vout×Iout)/(η1×cosφ)
SC7接続
必要入力容量=(√3×Vout×Iout)/η2
Vout: インバータ出力電圧
Iout: インバータ出力電流
η1: インバータ変換効率
η2: (インバータ,コンバータ)変換効率
cosφ: インバータ入力力率
リアクトル設置: 約0.8
リアクトルなし: 0.4~0.6
注:インバータの入力力率は、電源容量,配線インピーダンスに依存します。
■440V-250A(160kW)モータの場合
条件 | 変換効率 | 総合力率 | 必要入力容量 |
インバータ(直流リアクトル付き) | 0.96 | 0.8 | 248.1 kVA |
インバータ+SC7 | 0.98 x 0.98 = 0.96 | 1 | 198.5 kVA |
条件 | 入力電流 | 電線サイズ | MCCBフレーム | 選定電源トランス容量 |
インバータ(直流リアクトル付き) | 253 A | 100 mm2 | 400 AF | 300 kVA |
インバータ+SC7 | 194 A | 60 mm2 | 300 AF | 200 kVA |