Toshiba 東芝シュネデール・インバータ株式会社

スライサ [食品機械]



 インバータ・モータ容量の計算方法は?

インバータを選定する前に、モータの各種仕様および負荷側仕様をご準備ください。


 A:カッターの選定例(ご参考):  [各記号の説明と選定例に使用する数値]

カッターの所要動力は、「刃形状,刃鋭度,対応物の硬度」などにより、負荷トルクが大幅に変化するため、 一概に計算式での算出が困難です。

このため、以下の条件を仮定した場合の、インバータ・モータ選定手順を示します。

外力の計算:Ww(荷物)=500kg,係数(用途により大幅に異なります)=0.01
F=0.01*500*9.8=49 [N]

負荷トルクの計算:D1(回転刃直径)=0.3m
=49*0.3/2=7.35 [N・m]

所要kWの計算
PM=7.35*1800/9549=1.39 [kW]

以上より、1.5kW-4極-60Hzのモータを選定します。


選定の各種公式:
■負荷トルクの計算
=F×D/2 [N・m]
■所要kWの計算
PM=T×N/9549 [kW]


 B:インバータの選定例:  [各記号の説明と選定例に使用する数値]

 1.慣性モーメントの計算

■回転刃(概略)
J1=W1×D1/8 [kg・m2]
=1*0.3^2/8=0.01125


慣性モーメントの計算:
■円柱
J=W×D/8 [kg・m2]

 2:モータおよび負荷の仕様
計算に必要なデータを、下表に示します。
(モータ仕様は、モータメーカから入手してください。)
運転条件
加減速時間の指定 なし
高速側運転周波数 60 [Hz]
低速側運転周波数 30 [Hz]
電源電圧 3相-200V
モータ仕様
モータ容量 1.5 [kW]
定格電圧 200 [V]
定格電流 6.2 [A]
定格回転数 1710 [min-1]
定格トルク 8.38 [N・m]
モータ軸慣性モーメント 0.00488 [kg・m2]
モータ軸換算負荷慣性モーメント 0.01125 [kg・m2]

 2:インバータの仮選定
モータ定格電流(6.2A)×1.05=6.5A < 8.0A(VFS15-2015PMの定格電流)
より、3相200V-1.5kWのVFS15-2015PMを仮選定します。

 3:必要加速時間・減速時間の算出
以上の条件を元に必要加速時間・減速時間を算出します。

必要加速・減速時間

□加減速中に負荷がある場合:
加速時間=(0.01125+0.00488)*1800/(9.56*(1.5*8.38-7.35)) = 0.6 [sec]
減速時間=(0.01125+0.00488)*1800/(9.56*(0.2*8.38+7.35)) = 0.4 [sec]

□加減速中に負荷がない場合:
加速時間=(0.01125+0.00488)*1800/(9.56*(1.5*8.38)) = 0.24 [sec]
減速時間=(0.01125+0.00488)*1800/(9.56*(0.2*8.38)) = 1.8 [sec]

上記以上の加減速時間を設定すれば、VFS15-2015PMを適用可能です。


 4:各トルクの確認
VFS15-2015PMを使用して、加速時間1秒,減速時間2秒とした場合(加減速中に負荷がない場合)の、各トルクは以下のようになります。

[運転サイクル例]


t1区間:始動~高速時の必要加速トルク
=(0.01125+0.00488)*1800/(9.56*1)=3.04 [N・m]
t2区間:高速時連続負荷トルク
=7.35 [N・m]
t3区間:高速~低速時の必要減速トルク
=(0.01125+0.00488)*(1800-1800*30/60)/(9.56*2*30/60)=1.52 [N・m]
1800*30/60:30Hz時回転数,1*30/60:60Hzから30Hzまでの減速時間
t4区間:低速時連続負荷トルク
=7.35 [N・m]
t5区間:低速~停止時の必要減速トルク
=(0.01125+0.00488)*(1800*30/60-0)/(9.56*2*30/60)=1.52 [N・m]
t6区間:停止時
=0 [N・m]

必要加速・減速トルク

必要加速トルク < モータ定格トルク×α
必要減速トルク < モータ定格トルク×β
となる必要があります。
α:V/f制御時:1.2~1.5,ベクトル制御時:1.5~2.0
β:制動抵抗器を使用しない場合:0.1~0.3
標準オプションの制動抵抗器を使用する場合:0.8
最小許容抵抗値の制動抵抗器を使用する場合:1.0~1.5
通常、
α:V/f制御時:1.2,ベクトル制御時:1.5
β:制動抵抗器を使用しない場合(0.1~3.7kW):0.2
制動抵抗器を使用しない場合(5.5~55kW):0.15
制動抵抗器を使用しない場合(75kW~):0.1
標準オプションの制動抵抗器を使用する場合:0.8
最小許容抵抗値の制動抵抗器を使用する場合:1.0
としてください。


 5:熱容量の確認
頻繁に運転停止を行う場合、熱容量を考慮する必要があります。
この熱容量を検討するために、「熱容量を考慮した二乗平均トルク<モータ定格トルク」となることを確認します。
計算に必要なデータ
加速・減速時 0.7
停止時 0.3
30Hz運転時 0.9
各データは、モータメーカより入手してください。

t2,4,6区間をそれぞれ30秒とすると、
二乗平均トルク=7.23 [N・m]<モータ定格トルク
となります。


熱容量を考慮した二乗平均トルク<モータ定格トルク




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